商業登記を申請しないとどうなるの?

 

商業登記制度とは

登記といっても「不動産登記」「商業登記」「債権譲渡登記」などさまざまな登記制度が存在するのよ。

今回は、会社を立ち上げる際に必ず必要となる手続き「商業登記制度」についてお話するわね!

商業登記制度とは会社法(同法第911条等)や商業登記法(同法28条等)で登記すべきと定められた事項(会社名、会社の場所、会社役員の情報、資本金の額及び事業内容(目的)等)を商業登記簿に記録することで一般に公示する制度です。

「会社の情報」を記録し、一般に公示することが法律で定められているんだね。

商業登記簿は「法務局」で管理されており、請求すれば誰でも商業登記簿に記録された情報を閲覧することができます。 

会社役員の情報や資本金の額は、一見「内部情報」のようにも感じられるけれど誰でも閲覧できるんだね!

商業登記制度は、事業者が初めて取引をする取引先について商業登記簿を閲覧することで、一定の信頼性のある情報を即座に得られるため、事業者の円滑な取引の意思決定に寄与する制度であると言えます。 

たとえば、新規取引先の会社が登記されているかを確認することで実体のある会社なのかを確認できます。会社は設立の登記をすることで成立する(会社法第49条、同法第579条)ため、登記がされていない会社は実体のない会社となります。 

なるほど!商業登記簿を閲覧することは「この会社はどんな会社なのだろう?」「安心して取引ができるのかな?」といった疑問を解決する安心材料になるんだね。 

商業登記申請はなぜ必要?  

商業登記申請の必要性について詳しく解説していくわ! 

商業登記制度は、会社等の事業者が登記すべきと定められた事項に変更が生じたら一定の期間内に正確な変更内容をきちんと登記することが前提となっている制度です。 

商業登記簿に書かれている情報が古く不正確であれば、事業者の円滑な取引の意思決定を阻害してしまう可能性があります。 

「一度登記をしたらOK」ではなく、変更が生じたら速やかに変更登記申請をするメンテナンスが必要なんだね!

そうよ!メンテナンスを怠った場合、商業登記簿に書かれた内容が古くなって事業者の意思決定を遅らせてしまう恐れがあるから気を付けてね!

「取引がある業者は昔からの馴染みばかりだから信頼関係は十分にある」

「新規取引など手広く事業を展開する予定も無いし、自分には商業登記のまめな変更手続きは必要ない」

と考える人もいるんじゃないかな? 

そうね。でも変更登記は必ず行う必要があるわ!

「銀行から融資を受ける」
「国や地方自治体から補助金や助成金を受ける」
「国の許認可が必要な事業を始めるため許認可の申請をする」

など、重要なビジネスシーンでは正確な変更内容が反映された会社の登記簿謄本の提出が求められます。

登記申請を怠っていると、一刻も早く銀行から融資を受ける必要があるのに、法務局で過去の変更内容を全て登記した後でなければ融資が受けられない、という大変な事態に陥ってしまうこともあるわ!

社会情勢など色々な要因で融資が必要になるときもあるもんね。

ところで、政府は新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げが落ち込んだ事業者に対して、多額の補助金を給付し、新規事業の展開を促している傾向にあるのよ。補助金を活用すれば、初期投資を抑えて新たな事業を始めることもできるわ。でも登記変更を怠っていると、過去数年分の役員変更登記を申請してからでないと融資や補助金の給付が受けられない場合があるの!

登記すべき事項に変更が生じたら、一定の期間内に正確に変更内容を登記しなきゃね!

登記の変更内容の申請方法

実際に登記に変更が生じた際の申請方法について解説するよ。 

登記の変更内容を申請する一般的な方法には2つあります。 

  • 自分で申請する
  • 司法書士に依頼する

自分で申請するメリット・デメリット

(1)必要となる申請書類や納付すべき登録免許税額等を調べる 

(2)一つ一つ書類を作成

(3)法務局に提出 

※提出した書類に誤りがあった場合は、法務局の窓口まで出向き対応が必要になる場合もあります。

【メリット】費用を安く済ませられる 

【デメリット】手間と時間がかかる/書類作成に不備が発生する確率が高い 

司法書士に依頼するメリット・デメリット 

司法書士に登記の変更内容を伝えて必要書類を作成してもらい、代理で申請手続きを行ってもらう。 

【メリット】手間がかからない・プロに任せる安心感がある

【デメリット】費用がかかる/一般的に数万円の報酬が発生する

(※報酬は司法書士事務所や登記の変更内容によって異なる) 

まとめ 

・商業登記制度とは、会社の情報を記録し、一般に公示することが法律で定められている制度のこと

・登記に変更が生じた場合は、速やかに変更登記の申請が必要 

・変更登記を怠った場合、取引や融資に影響が及んだり・過料に処されたりする可能性がある 

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